【読了】楽々ERDレッスン

楽々ERDレッスン (CodeZine BOOKS)

楽々ERDレッスン (CodeZine BOOKS)

感想

楽々ERDレッスンは、データベースの設計思想から実際の具体例までをわかりやすく解説してくれる本でした。一貫して「なぜ」から解説が始まり「どのように」までをわかりやすく、かつ、具体例を持って書かれているのでERDを書いたことがない人や、SQLがあまり詳しくない人でも理解することができます。

一章 DB設計総論

データベース設計の要点として「One Fact in One Place」と述べています。これは、ひとつの事実はひとつの場所にあるという意味であり、その上で(1)IDの導入、(2)業務の視点からの正規化が重要であると述べています。この「One Fact in One Place」はDBを触る上で覚えておきたいと思います。

さらに、データベース設計の悩みである、(1)エンティティの見出し方、(2)主キーの設定、(3)重複の排除を詳しく解説しています。エンティティについてはリソース系エンティティとイベント系エンティティの詳しい説明があり、主キーの設定ではコードとキーの違いについて詳しい説明がありました。正規化では、教科書に載っているような正規化がビジネスの上では最適解にならない場合が多いことが書かれていました。仕事で設計を任されたら再読しておこうと思います。

二章 RDBMS総論

RDBMSが生まれた背景が述べられています。RDBMSの存在意義を深く理解することができたので、こDBを触る前に読んでおきたな、と思いました。

また、データ中心アプローチの本質について、データライフサイクルを中心に解説がありました。データだけを考えるのがデータ中心アプローチの本質ではないという解説がとても印象に残りました。